2012年11月03日

ペンネームは「きみふさ」もあったようです

1.本名問題
本名は定説通り「きみふさ」だと思われます。
最近出た有力な証拠が、郷土誌あさひかわH24年10月号の北川幹雄氏による『兄 安部公房からの手紙』です。
引用させていただくと
ーーー引用開始ーーー
 今回、井村さん御夫妻の御好意により、安部さんが実弟井村春光さんに宛てた手紙を、読ませていただく機会がありました。封書9通、ハガキ7通、手紙のみ3通(封書なし)、その他安部ヨリミさん宛の封書1通、ハガキ2通、フランスヘタツ、キミフサ(昭31・4/23)の電報・・・その他数点ありました。
ーーー引用終了ーーー

また、公房が春光氏を手紙の中で「春ちゃん」と書いていたのも興味深かったです。

2.ペンネーム問題
しかし、ペンネームは「こうぼう」だけでも「きみふさ」も併用していたのではないかと思われます。
まず、これまでも挙げてきましたが、『日本文学アルバム 安部公房』P.46の『チチンデラヤパナ』の原稿には「あべきみふさ」のルビがふられています。
次に、安部公房全集030の著書目録にも、「あべきみふさ」名義の著書があるのがわかります。

○結論
本名は「きみふさ」
ペンネームは、主に「こうぼう」、まれに「きみふさ」
だと考えています。
posted by w1allen at 21:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 安部公房の本名問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月04日

池田龍雄と新潮日本文学アルバム

2003年1月24日に安部MLに投稿したものを、一部抜粋して加筆修正しました。

(1)池田氏の文章
画家の池田龍雄氏の文章も、よく安部公房の呼び名について、言及されています。
(安部公房全集11巻の贋月報"シュール "、「あさひかわ」2003年1月号 "懐かしの安部公房")
彼の文章を読むと、どうも彼自身安部公房の本名が、「あべきみふさ」でなく「あべこうぼう」だと思っているふしがありました。私は、それを池田氏の勘違いと思っていたのですが、加藤氏の新説が正しければ勘違いしていたのは我々の方ということになります。

(2)新潮日本文学アルバム
二点、気になることがあります。
一つは、参照元にしていた、谷氏による略年譜には、例の「きみふさ」が本名であると明言しています。谷氏と安部は、つきあいが長かったと思うのですが、それでも、間違いを犯してしまうものでしょうか?

二つ目は、P46にある、「チチンデ ヤパナ」の写真です。「文学界」昭和35年9月号に載ったものだそうですが、このとき安部公房のルビは「あべきみふさ」となっているのです。ペンネームは「あべこうぼう」で統一されていたわけでもないのでしょうか?
タグ:Name
posted by w1allen at 06:40| Comment(2) | TrackBack(0) | 安部公房の本名問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月03日

「ウィキペディアの中の安部公房」

群像 2009年9月号に、加藤弘一氏による「ウィキペディアの中の安部公房」という記事が載っています。

娘の安部ねり氏によると住民票、運転免許証の振り仮名欄は「コウボウ」となっており、パスポートもKOBOだという。


 ところが、本稿の最終段階で、再度確認したところ、根拠はパスポートのみだとわかった。


結局、パスポートだけが、加藤氏の新説の根拠のようです。

なお、hirokd267さんの雑感(観)ですという感想があります。
タグ:Name
posted by w1allen at 22:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 安部公房の本名問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月23日

[知る]別巻待ちですが、本名は、やはり「あべきみふさ」だと思っています。

以前、"安部公房の本名"という記事名で、以下の文章を書きました。

2003年1月末に安部MLにおいて、加藤弘一氏から安部公房の本名について新説があるということを教えていただきました。
 従来の定説は、本名は「あべきみふさ」というもので、私もこれに従っていました。新潮日本文学アルバム「安部公房」の谷真介による略年譜にもそう書かれています。
 しかし、新説では、本名(戸籍上という意味で)も「あべこうぼう」となっています。(成人まで両親から「きみふさ」と呼ばれていたそうです。)これには、確かな裏付けがあるようです。詳しくは、加藤弘一氏の「ほら貝:作家事典」を参照して下さい。


 あれから4年が経ちました。棚上げしたままも気持ちが悪いので、現時点での私見を述べます。親類の方や研究者の方からの話をまとめると、やはり本名は旧来通り「あべきみふさ」だろうと思っています。ただし、安部公房の戸籍謄本などを直接調べておらず、また戸籍に関する法令等に詳しくないので、加藤氏の新説を完全に否定する程の自信はありません。安部公房全集別巻にて、この問題に対する回答が得られるのではないかと期待しています。
posted by w1allen at 09:36| Comment(5) | TrackBack(0) | 安部公房の本名問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2003年04月05日

加藤弘一氏による新説

 安部公房の本名は果たしてどう読むのか?死後10年目に唐突に出現した新たな問題を紹介します。
 2003年1月末に安部MLにおいて、加藤弘一氏から安部公房の本名について新説があるということを教えていただきました。
 従来の定説は、本名は「あべきみふさ」というもので、私もこれに従っていました。新潮日本文学アルバム「安部公房」の谷真介による略年譜にもそう書かれています。
 しかし、新説では、本名(戸籍上という意味で)も「あべこうぼう」となっています。(成人まで両親から「きみふさ」と呼ばれていたそうです。)これには、確かな裏付けがあるようです。詳しくは、加藤弘一氏の「ほら貝:作家事典」を参照して下さい。
タグ:Name
posted by w1allen at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 安部公房の本名問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする