2010年10月04日

池田龍雄と新潮日本文学アルバム

2003年1月24日に安部MLに投稿したものを、一部抜粋して加筆修正しました。

(1)池田氏の文章
画家の池田龍雄氏の文章も、よく安部公房の呼び名について、言及されています。
(安部公房全集11巻の贋月報"シュール "、「あさひかわ」2003年1月号 "懐かしの安部公房")
彼の文章を読むと、どうも彼自身安部公房の本名が、「あべきみふさ」でなく「あべこうぼう」だと思っているふしがありました。私は、それを池田氏の勘違いと思っていたのですが、加藤氏の新説が正しければ勘違いしていたのは我々の方ということになります。

(2)新潮日本文学アルバム
二点、気になることがあります。
一つは、参照元にしていた、谷氏による略年譜には、例の「きみふさ」が本名であると明言しています。谷氏と安部は、つきあいが長かったと思うのですが、それでも、間違いを犯してしまうものでしょうか?

二つ目は、P46にある、「チチンデ ヤパナ」の写真です。「文学界」昭和35年9月号に載ったものだそうですが、このとき安部公房のルビは「あべきみふさ」となっているのです。ペンネームは「あべこうぼう」で統一されていたわけでもないのでしょうか?
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posted by w1allen at 06:40| Comment(2) | TrackBack(0) | 安部公房の本名問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
贋月報のことは既出でしたね。失礼しました。
ただ私の論点は池田氏がどう思っていたかではなく、真知さんが「きみふさ」と呼んでいたことにあります。これは本名がきみふさである有力な証拠にはなりませんか。

さてパスポートの記名については、「ABE KOBO」となってはいたでしょうが、これは申請者本人が記入したものそのままですね。当時作家として名をなしていた彼がKOBOと書くのは当然で、それをもって本名の読みとする根拠にはなりません。

また運転免許証は現在氏名に読み仮名はついていませんが以前はフリカナがついていました。しかしこれは本人の申請によるものでなく、発行者の公安委員会が便宜的につけたもので、本来の読みに関係なくつけられ、読み方の不明なのはおもに音読みでつけられていたことが多いようです。(私の免許証も本来訓読みなのに音読みのカナがつけられていました。これについては発行者の注記がどこかにありました)ですからコウボウとフリカナがついていたとしてもそれは本人の意志に関係なく、これも証拠にはなりません。

ということで、いつもおさわがせします(笑)
Posted by hirokd267 at 2010年10月04日 22:48
hirokd267さん、コメントありがとうございます。

真知さんが、最初の頃本名である「きみふさ」と呼び、その後ペンネームである「こうぼう」と呼んだとも、読み取れますね。ですが、池田氏の文章は、複数の解釈の仕方があるので、定説である本名「きみふさ」説の「証拠」とまでは呼べないというのが私の考えです。

フリカナをつけていた頃の運転免許証の話は、興味深かったです。何で、勝手にフリカナをつけていたんですかね?申請用紙にフリカナ欄を付ければいい話のような気がするのですが・・・

では、失礼します。
Posted by w1allen at 2010年10月09日 15:06
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