2011年01月15日

『壁ーS・カルマ氏の犯罪』の感想

私のサイトで、たまに「安部公房のAという作品に出てくるBは一体何を表しているのでしょうか?」と質問に来られる方がいます。つまり、安部公房が何を主張、或いは意図しているのか分からないと感じる人がおられるようです。

さて、詩と哲学から小説の世界に躍り出た代表作『壁ーS・カルマ氏の犯罪』は、既存の小説の形式を根底から破壊し再生させた記念碑的作品です。名刺に「名前」を奪われた主人公が、遭遇する数奇な物語をどこかしらコミカルに描いているのが素晴らしいです。いやこう書いた私も最初は「わけわからん」と思いましたよ。しかし、読みなおすごとに味わいが違うのです。

多くの作品において、目まぐるしく変わる展開とストーリーに読者が振り回され、最後は作者に置いてきぼりにされる印象があります。或いは、読者にある種の挑戦状を叩きつけた作品と見ることもできると思います。その挑戦状を受け止めることが、私の読書の楽しみです。
タグ:安部公房
posted by w1allen at 19:55| Comment(7) | TrackBack(0) | 安部公房を読みこむ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

新潮文庫の一部が改版され銀色の背表紙に

以前は水色の背表紙で統一されていた新潮文庫の一部が改版され銀色の背表紙になりました。『飢餓同盟』、『砂の女』や『箱男』などが、これに該当します。

[参考]
安部公房戦争 - HEART OF DARKNESS
↑秀逸なネタ記事です。
安部公房って誰
タグ:abekobo novel cover
posted by w1allen at 19:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 安部公房って誰 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あさひかわの事務所に公房の資料室がオープン予定

郷土誌あさひかわから、年賀状を頂き、2点のニュースを目にしました。

1. 資料室がオープン予定
あさひかわの事務所の一部に公房の資料室が1/22にオープンする予定とのこと。

2. あさひかわ全巻が国立図書館に納入
以前、安部公房追悼号を探したときは、旭川市中央図書館で文献複写してもらいました。納本されたことによって、バックナンバーを入手しやすくなりました。
posted by w1allen at 19:26| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする