2006年06月21日

[語る]鞄というモチーフ

「他者への通路に置かれた障害物
 透明な鞄は、実用的ではない」

鞄のことを考えて、こんなことを思った。
「鞄」には、『笑う月』所収のものと、『棒になった男』の第一景の二種類がある。全く別の作品だが、根底ではつながっている感がある。
荷物を入れて運ぶというのが鞄の機能だが、透明な鞄というのはファッションとしては成立しても、実用性の面からは成立しない。なぜなら、鞄のもうひとつの機能である、秘密保持の機能が欠けているからだ。たいした荷物を入れていなくても、それを見られるのは嫌なものである。まして、無断で鞄の中をあけることが、どれほど非常識であるかは自明のことである。実際、『棒になった男』の第一景では、夫の鞄をあけるのを妻はためらい、結局あけることができなかった。
鞄というのは他者への通路に置かれた障害物なのだろうと思う。その障害物を互いに抱えながら、人間は触れ合うしかないのだろう。
posted by w1allen at 20:12| Comment(0) | TrackBack(1) | 安部公房を読みこむ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[太郎]「明日の神話」の現況

"[気になる][人]明日の神話/岡本太郎"はよくまとまったページですね。
「明日の神話」は、先日吉村絵美留さんの手によって、修復が完了しました。上のページの通り、7月8日から汐留にて公開されます。
また、恒久保管場所なのですが、太郎生誕100年にあたる2011年までに決めたいそうです。原爆投下地である広島と長崎が有力で、誘致のための市民活動がなされています。広島市長は意欲的ですが、長崎市長は難色を示しています。また、どちらも財政難であり、恒久保管場所決定までは紆余曲折が予想されます。

[参考]
岡本太郎氏の壁画誘致へ前向き
長崎市 「明日の神話」誘致に難色 - 報道センターNBC 今日のニュース
「明日の神話」どこへ? 広島、長崎で誘致の動き
posted by w1allen at 20:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 岡本太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする